【自動車保険】自賠責保険と任意保険の違いとは?加入率や内容を比較

✔ 自賠責保険と任意責保険って、何が違うの?
✔ 自賠責保険だけでなく、任意保険にも加入した方が良いの?

・・・などなど、あなたは今、自動車保険の自賠責保険と任意保険について、どのような違いがあるのか、自賠責保険だけでなく任意保険にも加入した方が良いのか、といったことについて疑問をお持ちでしょうか?

マサキマサキ

自賠責保険と任意保険って何が違うんだろう?自賠責保険だけでなく任意保険にも加入した方が良いのかな?

カンナカンナ

自賠責保険と任意保険の違いを理解しておくことは、いざという時に必要な補償が受けるためにも大切です。そして、車を運転する以上は、どちらも必ず加入するべき保険であると言えます。

そこで今回の記事では、自動車保険の自賠責保険と任意保険について、どのような違いがあるのか、自賠責保険だけでなく任意保険にも加入するべき理由、といったことについてお話していきます。

あなたも自動車保険の自賠責保険と任意保険の違いなどについて疑問をお持ちなのでれば、ぜひ今回の記事をご参考ください。

自賠責保険と任意保険の違い

まず、自賠責保険と任意保険の主な違いとしては、以下の2点が挙げられます。

    1. 加入義務の有無
    2. 補償範囲

では、それぞれの点について説明していきましょう。

加入義務の有無

自賠責保険と任意保険とでは、加入義務の有無に違いがあります。

自賠責保険は、法律で加入が義務付けられており、車を購入する際には半ば自動的に加入することになりますし、車検の際にも自賠責保険に加入していないと通りません。なので、自賠責保険は別名「強制保険」とも呼ばれています。

もし、自賠責保険に加入していない状態で車を運転すると、事故を起こしていなくても、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。また、自賠責保険の加入証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。さらに、無保険での車の運転は交通違反の違反点数6点となるので、免許停止処分となります。

一方、任意保険は、必ずしも加入しなければならないというものではないので、加入していないくても車を運転することはできます。

なので、加入率に関しては、自賠責保険はほぼ100%であるのに対して、任意保険は70%程度となっています。

つまり、自賠責保険への加入は義務なのに対して、任意保険への加入は任意(自由)ということになっているわけです。

補償範囲

自賠責保険と任意保険とでは、補償範囲にかなりの違いがあります。

自賠責保険の補償範囲は、相手方の身体の損害に対する補償のみに限られています。

また、補償される保険金額としても、傷害による損害の限度額は120万円、後遺障害による損害の限度額は4000万円、死亡による損害の限度額は3000万円、といったように、任意保険と比べると金額が小さいです。

一方、任意保険には、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、車両保険、といったように様々な種類の保険があり、相手方の身体の損害だけでなく、相手の物や財物の損害、自分や搭乗者の身体の損害、自分の車の損害なども補償範囲となります。

補償される保険金額についても、相手の身体の損害を補償する対人賠償保険であれば「無制限」、相手の物・財物の損害を補償する対物賠償保険であれば「無制限」、といったように、自賠責保険に比べて大きな金額となっています。

補償範囲自賠責保険任意保険
相手の身体の損害
相手の物・財物の損害×
自分や搭乗者の身体の損害×
自分の車の損害×

ご覧の通り、自賠責保険に比べて任意保険の方が、補償範囲が広く保険金額も大きくなります。

任意保険の主な保険の種類

任意保険は相手の身体の損害だけでなく、相手の物や財物の損害、自分や搭乗者の身体の損害、自分の車の損害なども補償範囲となるわけですが、主な保険としては以下の7種類があります。

対人賠償保険

対人賠償保険とは、自賠責保険と同じく、自動車事故による相手の身体の損害を補償する保険です。賠償金が自賠責保険の補償額を超過した場合に、その超過部分に対して保険金が支払われます。

例えば、車対車の事故で相手方にケガ人が出てしまった場合、車で歩行者をはねてケガをさせてしまった場合などに保険金が支払われます。

多くの保険会社の自動車保険では、対人賠償保険の保険金額を「無制限」に設定することができます。

対物賠償保険と同じく任意保険に入る際には、必ず加入する保険の1つです。任意保険の加入率は約70%なので、対人賠償保険の加入率も約70%になります。

対物賠償保険

対物賠償保険とは、自動車事故による相手の物や財物の損害を補償する保険です。

例えば、車対車の衝突事故で相手方の自動車や自動車に積載されていた物を破損させてしまった場合、単独事故で他人の家屋やガードレールや道路標識などを壊してしまった場合などに損害賠償責任を負った場合に、保険金が支払われます。

対物賠償保険の保険金額としては、「1000万円」「5000万円」「無制限」といったタイプの中から選んで設定することができますが、「無制限」にするのが一般的です。

対人賠償保険と同じく任意保険に入る際には、必ず加入する保険の1つで、加入率も対人賠償保険と同じく約70%になります。

人身傷害保険

人身賠償保険とは、自動車事故で自分や自分の家族または同乗者が身体に損害を受けた場合に、過失割合に関係なく実際の損害額に合わせて保険金が支払われる保険です。

例えば、車対車の事故で自分や同乗者がケガをしてしまった場合、自分や自分の家族が歩行中に車にはねられてケガをした場合(車を降りた時も補償される特約を付けた場合)などに、保険金が支払われます。

人身傷害保険の保険金額は、「3000万円」「5000万円」「1億円」「無制限」といったタイプの中から選ぶことができます。

人身傷害保険の加入率としては約30%となっていますので、任意保険加入者のうち約半数が加入しています。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険とは、自動車事故で自分や同乗者が身体に損害を受けた場合に、過失割合に関係なく、あらかじめ決められている定額の保険金が支払われる保険です。

先ほどの人身傷害保険と同じく自分や同乗者の身体の損害に対する保険ですが、人身傷害補償保険と比べると補償範囲が狭く、補償金額も小さくなります。

搭乗者傷害保険の加入率は70%近く、つまり任意保険加入者のほとんどが加入している保険です。

自損事故傷害保険

自損事故傷害保険とは、自損事故や単独事故で、運転者や同乗者などが死傷し、自賠責保険の補償が受けられない場合に保険金が支払われる保険です。

例えば、スピードの出しすぎでカーブを曲がり切れずガードレールに衝突してしまった場合、前方不注意で他人の家の塀に衝突してしまった場合などにおいて、保険金が支払われます。

対人賠償保険に自動付帯している保険なので、任意保険に加入したら自動的にセットになっている保険です。

無保険車傷害保険

無保険車傷害保険とは、任意保険に加入していない車や損害賠償能力が不十分な車との事故で、自分や自分の家族または同乗者が、死亡または後遺障害を負ってしまった場合に保険金が支払われる保険です。

相手(加害者)が負担する損害賠償のうち、相手の自賠責保険の補償額を超過する部分について、保険金が支払われます。

先ほどの自損事故保険と同じく、無保険車傷害保険も対人賠償保険に自動付帯している保険なので、任意保険に加入したら自動的にセットになっています。

車両保険

車両保険とは、自分の車が事故や盗難などによって被った損害に対して保険金が支払われる保険です。

車対車の事故はもちろん、自損事故、当て逃げ、車両盗難、いたずら・落書き、飛び石、窓ガラスの破損、台風や洪水などの自然災害を原因とする車の損害にも対応しています。(ただし、契約する車両保険のタイプによって補償範囲は異なります。)また、車両本体だけでなく、カーナビやETC車載器などの付属品も補償対象になります。

車両保険の保険金額は、契約車両の時価相当額によって決まってきます。

車両保険は新車や高級車であれば必須と言えますが、10年落ちなどの古い車などには付けない場合が多いので、加入するか否かは契約車の状況に変わってきます。全体の加入率は約40%となっています。

以上が、任意保険の主な保険の種類になります。

ということで、自賠責保険と任意保険では、主に加入義務の有無や補償範囲という点において、違いがあるわけです。

では、以上をふまえた上で、なぜ自賠責保険だけでなく任意保険にも加入するべきなのかについて、お話していきましょう。

自賠責保険だけでなく任意保険にも加入するべき2つの理由

自賠責保険だけでなく任意保険にも加入するべき理由としては、主に以下の2点が挙げられます。

    1. 自賠責保険の補償を超える損害賠償責任を負う可能性もある
    2. 自賠責保険だけでは物や自分の身体への補償が無い

では、それぞれの点について解説していきましょう。

自賠責保険の補償を超える損害賠償責任を負う可能性もある

自賠責保険の補償範囲は、相手方の身体の損害に対する補償のみに限られ、補償される保険金額は、傷害による損害の限度額は120万円、後遺障害による損害の限度額は4000万円、死亡による損害の限度額は3000万円、といったように、任意保険と比べると金額が小さいです。

ですが、自動車事故で相手方の身体の損害が生じて後遺障害や死亡になった場合は、損害賠償額が1億円以上になるケースも決して少なくありません。

その場合、任意保険に未加入であれば、自賠責保険の補償額を超える部分の賠償額については、自己負担するしかないわけです。何千万円という賠償額を自己負担するとなると、多くの人にとっては一生をかけて支払い続けなければならないわけです。

車を運転するとなれば、誰でも事故に遭遇する可能性がありますので、相手方の身体に多大な損害が生じてしまうような事故になることは決して他人着ではないわけです。

そのような最悪な事態に備えるためにも、自賠責保険だけでなく任意保険にも必ず加入するべきであると言えるわけです。

自賠責保険だけでは物や自分の身体への補償が無い

自賠責保険の補償範囲は、相手方の身体の損害に対する補償のみに限られるので、相手の物や財物の損害や自分の身体の損害は、補償対象外となります。

先ほどもお話しましたように、相手方の身体への損害が生じて後遺障害や死亡になった場合は損害賠償額が1億円以上の高額になることも珍しくありませんが、相手方の物や財物に損害に生じた場合においても、損害賠償額が1億円以上の高額になるケースがあります。

例えば、自動車に店舗に突っ込んで建物を損壊させてしまった場合は、建物の修理費用だけでなく、店が営業できないことによる逸失損益(本来得られるべきだったが、得られなかった利益)や、従業員への給料なども、損害賠償額に含まれてくるわけです。

ニュースなどで、ブレーキとアクセスを踏み間違えた車がコンビニに突っ込んでしまうような事故が、たびたび取り上げられていますが、もし任意保険に未加入であれば、多額の損害賠償額を自己負担しなければならないわけです。

また、相手方への補償だけでなく、自分側が損害を負った場合の補償も大切です。

先ほどもお話しましたように、任意保険の加入率は約70%ということは、裏を返せば約30%の車は任意保険は未加入なわけです。つまり、自動車事故を起こして、相手方が任意保険未加入である可能性もあるわけです。

そうなると、自動車事故で自分の身体に損害が生じても、相手方からは自賠責保険の補償額までしか保険金を受け取れない可能性もあるわけです。

ですが、こちらが任意保険に加入していれば、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、無保険車傷害保険、などといった傷害保険で、じゅうぶんな補償を受けることができるわけです。

また、任意保険に加入していれば、事故時に保険会社に連絡することにより、ロードサービス、警備会社のスタッフの現場急行サービス、示談交渉サービス、などといった、様々な心強い事故対応サービスを受けることができるので、事故やトラブルなど、万が一の時にも安心です。

 

ということで以上が、自賠責保険だけでなく任意保険にも加入するべき理由になります。

様々なリスクへ備えるために、必ず任意保険にも加入しよう

今回のお話いかがでしたでしょうか?

車を運転する以上は、誰でも自動車事故に至るリスクが常に存在していると言えます。

たとえ、今まで無事故であった人でも、自動車事故に巻き込まれる可能性はじゅうぶんに考えられるわけです。

そんな時、自賠責保険だけでは、相手方への損害賠償額をカバーできなかったり、自分への補償が不十分であったりと、何かと心もとないわけです。

ですから、自動車事故の様々なリスクへ備えておくためには、自賠責保険だけでなく、補償範囲が広くて保険金額も大きい任意保険にも必ず加入しておくべきなのです。

ということで、ぜひあなたも今回のお話をふまえて、自賠責保険だけでなく、必ず任意保険にも加入しましょう。

尚、任意保険は同じ補償内容でも、保険会社によって保険料が異なってきますので、加入を検討する際には、複数の保険会社で見積りをとってみることをおすすめします。

そして、複数の保険会社に自動車保険の見積り依頼をする際には、自動車保険の一括見積サイトを利用すると便利です。

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