【中断証明書】自動車保険の休止や再開の方法・休止可能期間を解説!

✔ 自動車保険を一時休止したい場合はどうすればいいの?
✔ 自動車保険を一時休止できる期間はどれぐらいなの?
✔ 一時休止した自動車保険を再開する場合はどうすればいいの?

・・・などなど、あなたは今、車を手放す場合や海外渡航する場合などにおいて、自動車保険を一時休止するにはどうすれば良いのか、さらに休止した自動車保険を再開するにはどうすれば良いのか、といったこについて疑問をお持ちでしょうか?

自動車保険は、保険期間中に保険金を支払う事故があったかどうかで次年度の等級が決まり、その等級数に応じて保険料の割引率や割増率が決まります。

無事故を何年間も続けていた場合は、毎年1つずつ等級がアップして保険料の割引率が上がるわけですが、自動車保険を休止する際には、コツコツと積み上げてきた等級を手放したくないものです。

マサキマサキ

等級は保険料に大きく影響するから、自動車保険を一時休止する場合は、再開する時のために等級を保存しておきたいよね。

カンナカンナ

自動車保険を一時休止して等級を保存するための制度として、「中断制度」というものがあります。コツコツ上げてきた等級は資産とも言えますので、自動車保険を一時休止する際には、必ず中断制度を利用しましょう。

そこで今回の記事では、自動車保険の一時休止ができる「中断制度」についてや、中断制度で休止できる期間や再開するための条件、さらには休止していた自動車保険を再開する際に保険料を安くおさえる裏ワザ、といったことについてお話していきます。

あなたも自動車保険の一時休止について、これらの疑問をお持ちなのであれば、ぜひ今回の記事をご参考ください。

自動車保険の一時休止ができる「中断制度」とは?

自動車保険の中断制度とは、契約車両を廃車・譲渡・売却などで手放す場合、留学・転勤で海外に長期滞在する場合などにおいて、保険契約を一時的に中断して、後日新しい契約をする際に中断前のノンフリート等級を引き継ぐことができる制度です。

通常であれば、自動車保険を再契約する場合は6等級からのスタートになりますが、6等級よりも高い等級の場合は、この中断制度を利用することによって中断前の高い等級から再スタートすることができ、保険料を安くおさえることができるわけです。

そして、この中断制度を利用して、後日新しい契約の際に中断前の等級を引き継ぐためには、「中断証明書」が必要となります。

この中断証明書は、保険契約の満期日や解約日から13ヵ月以内(保険会社によっては5年以内)に保険会社に申し出をして、所定の条件を満たすことによって発行される証明書です。

多くの保険会社における中断証明書の発行条件としては、以下の通りです。

中断理由中断証明書発行条件
契約車両を手放すために一時的に保険契約を中断する場合 (国内特則)
  1. 中断時点での等級が7等級以上であること。
  2. 以下のいずれかに該当すること。
  • 中断する契約の満期日または解約日までに、契約車両が廃車、譲渡、リース業者へ返還されていること。
  • 車検満了時に継続検査を受けず、中断する保険契約の満期日または解約日において、契約車両の自動車検査証が効力を失っていること。
  • 契約車両が盗難されていること。
  • 契約車両が車両入替後の車両として別の契約に車両入替されていること。
記名被保険者の長期的な海外渡航等により、一時的に保険契約を中断する場合 (海外特則)
  1. 中断時点での等級が7等級以上であること。
  2. 記名被保険者が海外へ出国した日が、中断する保険契約の満期日または解約日から6ヶ月以内の日であること。

この様に、中断証明書の発行条件は、中断理由が、車を手放す場合(国内特則)か、長期の海外渡航する場合(海外特則)かによって、異なってきます。

いずれの場合においても、「中断時点での等級が7等級以上であること」が条件となりますが、この点において注意すべきなのが、中断する契約の保険期間中に事故があった場合は、次年度の更新時に事故に応じて減じた等級が7等級以上である必要があるということです。

例えば、保険を解約した時点で8等級であっても、その保険期間中に3等級ダウン事故が1回あった場合は、次年度の等級は5等級なりますので、中断証明書の発行ができないというわけです。

また、中断証明書を発行するためには、保険会社へ「中断証明書発行申請書」を提出が必要になります。

そして、中断証明書発行申請書を提出する際には、車を手放す場合(国内特則)は、中断の条件を満たしていることが確認できる公的書類のコピーが必要です。

中断の条件を満たしていることが確認できる公的書類とは、廃車・譲渡などの場合は登録事項等証明書や登録識別情報等通知書、車検切れの場合は自動車検査証や登録事項等証明書、盗難の場合は盗難届出証明書、車両入替の場合は契約内容変更通知書や異動承認書、などといった書類になります。

カンナカンナ

中断証明書があれば、本人だけでなく、同居する親族に対しても保存した等級を引継ぐことができます。なので、本人がもう車を運転しない場合であっても、将来的に同居の子供や孫に等級を引継ぐ可能性があるなら、中断証明書を発行しておきましょう。

自動車保険を中断制度で休止できる期間や再開するための条件は?

多くの保険会社では、自動車保険を中断制度を利用して休止できる期間は、中断後から10年間となっています。

10年を過ぎて新しい車を取得しても保険を再開することはできず、その場合は新規に保険契約をする必要があります。

そして、休止後に保険契約を再開するための条件としては、以下のように中断理由が、車を手放す場合(国内特則)か、長期の海外渡航する場合(海外特則)かによって、異なってきます。

中断理由休止できる期間と再開の条件
契約車両を手放すために一時的に保険契約を中断する場合 (国内特則)
  1. 中断日の翌日から10年以内に新規取得自動車に新契約を締結すること。
記名被保険者の長期的な海外渡航等により、一時的に保険契約を中断する場合 (海外特則)
  1. 出国日の翌日から10年以内かつ帰国日の翌日から1年以内に新契約を締結すること。
  2. 出国日の翌日から10年以内に新規取得自動車に新契約を締結すること。

また、自動車保険を再開する際には「中断証明書」の他に「新しい車の車検証の写し」も必要になります。

中断証明書の有効期限が10年間あるということは、自動車保険を再開するのは何年も先になる場合もありますので、その時まで無くさないように大切に保険しておきましょう。

尚、万が一中断証明書を紛失してしまった場合は、再発行することも可能です。ただし、再発行には中断前の契約住所や車の登録番号などが必要となり、最短でも2週間程度の期間を要します。

休止していた自動車保険を再開する際に保険料を安くする裏ワザ

中断制度で休止していた自動車保険を再開する際に保険料を安くおさえる裏ワザとは、複数の保険会社へ見積り依頼して比較検討した上で、最も安い保険会社と新しい保険契約をすることです。

中断証明書は、前契約と同じ保険会社と再契約する場合だけでなく、前契約とは他の保険会社へ乗り換える場合においても利用することができ、前契約のノンフリート等級を引く継ぐことができます。

そして、自動車保険というのは、同じ見積り条件や補償内容であっても、保険会社によって保険料が変わってきます。

特に、代理店型の保険会社と、ダイレクト(ネット通販)型の保険会社とでは、保険料にかなりの差があり、ダイレクト型の保険会社の方が断然安くなります。

その理由としては、代理店型の自動車保険は保険料に代理店手数料が中間マージンとして付加されるのに対して、ダイレクト型の自動車保険は代理店手数料などがかからないからです。

なので、中断証明書で再開する場合であっても、複数の保険会社へ見積り依頼して比較検討した上で、他社へ乗り換えることによって、保険料をさらに安くおさえることができる可能性があるわけです。

尚、複数の保険会社に自動車保険の見積り依頼をする際には、自動車保険の一括見積サイトを利用すると便利です。

以下の自動車保険の一括見積サイトであれば、中断証明書を使うことができますし、一度の入力でカンタンに複数の保険会社へ一括見積依頼をして比較検討することができますので、ぜひご活用ください。

まとめ

今回のお話、いかがでしたでしょうか?

契約車両を廃車・譲渡・売却などで手放す場合、留学・転勤で海外に長期滞在する場合などにおいて、自動車保険を一時的に休止する場合は、「中断証明書」を利用することによって、後日新しい契約をする際に中断前のノンフリート等級を引き継ぐことができます。

そして、中断証明書を発行するためには、「中断時点での等級が7等級以上である」「解約日および満期日までに返還手続きが完了している」などといった条件が必要となります。

中断証明書を利用して休止できる期間は中断後から10年間となっています。なので、中断証明書を使って自動車保険を再開するのは何年も先になる場合もありますので、その時まで無くさないように大切に保険しておきましょう。

また、中断証明書は他社への乗り換えにも使えますので、休止していた自動車保険を再開する際には、複数の保険会社へ見積り依頼して比較検討することによって、より保険料の安い保険会社を選ぶことができます。

ということで、ぜひあなたも車を手放すなどして自動車保険を休止する際には、せっかくコツコツ上げた等級を無駄にしてしまうことのないよう、中断制度の仕組みを上手に活用しましょう。